浮気調査をする場合、車両で行うことが多いのですが探偵が車両を使ってどのように尾行しているのか?ご存知の方は少ないかと思います。
対象者が車両(タクシー、バス、バイク含む)で移動するのを尾行する場合には、通常こちらも車両で対応することになるのですが、徒歩の尾行に比べ、車両尾行は高度な技術を必要とし、その上道路交通法を遵守しなければならない為、非常に大変なのです。
そして、張り込みするのにも車は必要不可欠であり、浮気調査にとって車両をうまく使えるかどうかは、成功の決め手になってきます。
今回は、プロの探偵がどのように車両を使用して調査を行っているのか?詳しく解説していきたいと思います。
目次
1.探偵が浮気調査において車両尾行や張り込みのために使用する車両の選び方?
車両尾行や張り込みを行う上で、どのような車両が向いているのでしょうか?探偵が浮気調査を行っていく上で探偵が使用する車両について詳しく解説していきます。
1−1.浮気調査には白やシルバー系で走っている台数が多いもの
尾行に使用する車両は、とにかく目立たない車を選びます。目立たない車というのは、街中で走っている台数が多く、色は白かシルバー系で、あまり大きくない2000cc未満までの車が理想的です。
形としてはワンボックス系やステーションワゴン系の方が、車内からの撮影をしやすく、長時間の張り込みでも疲れにくいので選ばれやすいです。
1−2.黒系の車や軽自動車は浮気調査では使用しない
黒系の車だと威圧感があり、付近住民から不審がられやすく通報されてしまう為、ほとんど使用しません。
出来るだけ小型の方が様々な場所で張り込みしやすいので、ワンボックスタイプの軽自動車等も良いのですが、軽自動車で高速道路を尾行することになった場合、スピードが出ず全く追跡が出来なくなってしまう可能性があるので、長距離の車両尾行が事前に想定される現場では使用しません。
1−3.後部座席やリアの窓はフィルムが貼ってあるものが浮気調査に最適
車内からの撮影時にカメラを見られないよう、後部座席とバックガラスには黒いフィルムが貼られている必要があります。これによって、車内からの接近した撮影と決定的な証拠撮影が可能となります。
1−4.レンタカーやカーシェアだと痕跡を残さず浮気調査が可能
浮気調査を行う上で一番良い車というのは、実はレンタカーやカーシェアリングで条件に合うものを用意することです。というのも、もし万が一調査が発覚しナンバーを覚えられても、探偵としての素性がバレるという事態は避けられます※
タイムズのカーシェアリングというのがありますが、借りる場所も多く時間の融通がきき、すぐに利用可能なので、浮気調査では多用しています。
※平成19年11月以前であれば陸運支局等でナンバーから所有者・使用者を誰でも調べることができたのですが、現在では正当な請求理由の他、自動車登録番号や車台番号等が必要となりました。 |
2.探偵が浮気調査の車両尾行で注意している12のポイント
車両尾行は、徒歩尾行に比べて「道路交通法」を遵守しながら行わなければならず、ましてや自分勝手に動くことが出来ません。
対象者にバレることなく車両尾行を成功させるために注意すべきポイントをまとめてみました。
(1)車両尾行の開始タイミング(初動)こそ細心の注意を払う
車両で尾行した際に調査をしていることがバレてしまう原因の一つが、尾行を開始する際の行動(初動)を誤り、変な印象を対象者に与えてしまうことです。
対象者が動いてすぐにこちらも動いてしまうのではなく、対象者から見えなくなった時点から調査車両が動き出すような初動が大切なポイントとなります。
(2)踏切や信号の場所を常に把握しておき、近くなってきたら尾行距離を縮める
車両尾行で対象者を見失ってしまう原因の一つに、踏切や信号に捕まってしまい見失ってしまうことがあります。通常走行時には出来るだけ距離を保っておいた方が良いですが、信号や踏切が近づいたら距離を縮めるようにします。
又、歩行者用の信号機の変化に注意します。
(3)浮気調査の車両尾行では対象者の真後ろは避ける
対象者の真後ろで尾行はせず、対象者の車両と調査車両の間には、一般車両を1〜2台は常時入れた状態で隠れながら尾行することがポイントです。
車両尾行時にはナカ1やナカ2(対象者の車両との間に入っている一般車両の台数の意味)という言葉を使い、調査にあたっている調査員全員が対象者の車両位置を共有します。一般車両の影に隠れて直接対象者の車両が見えない場合、突然曲がったりした時にも何台前に車両がいるかを把握していることで対応ができます。
但し、間に入れる一般車両については、軽自動車や高齢の方や女性が運転する車だと遅い走行に巻き込まれてしまう可能性がある為、運転する人物や車両を見て入れるかどうかの判断をしなければいけません。
(4)サイドミラーやルームミラーから確認出来ない車両尾行位置を意識する
サイドミラーには死角が存在しています。又、ルームミラーからは真後ろで尾行しない限り確認されることはありません。出来る限り目撃される回数を減らすことに神経をとがらせることが大切です。
もし対象車両の真後ろについてしまった時には、対象車両のルームミラーやミラーを直視しないように注意しましょう。
(5)場合によっては、信号無視、強引な割り込み、一方通行の逆走などの車両尾行も
どれだけ車両尾行の技術や経験を持っていたとしても、一般車両が走行している中で尾行していく以上、遮られるような問題は発生してしまいます。その為、場合によっては十分に安全確認を行った上での信号無視や、強引な割り込み、一方通行の逆走や、急なUターン等を行わなければいけなくなります。
一般車両に紛れて尾行し、十分な距離を保ってバレないように尾行するので、様々な障害は発生してしまいます。どのような障害であったとしても、周囲の状況を冷静に判断し、強行的に突破する覚悟が大切です。調査車両には尾行中に緊急車両に捕まらないよう、無線を感知するレーダー探知機を設置しています。
(6)入るお店、立ち寄り先が分かった時点でそのままついていかず一度素通りする
車両尾行の一番の問題点、それは車両は変装出来ないという点です。
人間だと変装して急遽印象を変えることが出来ますが、車両の色やナンバーは変えることが出来ません。その為、出来るだけ車両を確認されないようにすることが大切です。
お店の駐車場に入ったり行き先が分かった時点で、一緒に入っていかず目撃されないようにして、出来るだけ印象を残さないようにします。
(7)夜間の車両尾行は、対象車両のテールランプの形で覚えて距離をとる
夜間だと対象車両の形状やナンバープレートが見えにくくなり、確認する為に距離を近づかなければいけなくなるのですが、テールランプの形で覚えておけば遠くからでも確認しておけますので、距離をとって追跡することが出来ます。
尚、尾行中の喫煙などは論外です。
(8)車両尾行中、夜間の信号待ちで真後ろになったとしてもライトは消さない
夜間に信号待ちで対象車両の真後ろに停車することになった場合、目立ちたくないという気持ちからヘッドライトを消したくなりますが、そうすると調査車両の中が丸見えになってしまいます。
ナビのあかりがあれば尚更目立つことになりますので、ヘッドライトは常につけたままにしておきます。
(9)タクシーを車両尾行する場合、対象者ではなく運転手の行動に気を配る
対象者が乗ったタクシーを尾行する場合、タクシー運転手は職業上、周囲に対してとても注意を払い運転していますので、同じ車両がついてくることなどにも敏感です。
運転手が対象者に報告し、調査がバレてしまったケースはとても多くあります。
(10)タクシーが停車し対象者が降車するタイミングが一番の失尾ポイント
タクシーがハザードを出して路肩に停車し、対象者が降車するとなった場面こそ、一番注意すべきポイントです。
調査車両はタクシーの後ろに続けて停車するのではなく、少し追い越した所で停車し徒歩尾行に移行していきます。この際にタクシーから降車する対象者を見失ってしまう可能性が高くなる為、注意が必要です。
タクシーに対する尾行方法についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので興味のある方は参考にして下さい。
タクシーを多用する対象者の浮気調査と解決方法【事例・難易度高】
(11)高速道路での車両尾行の場合、出口付近になってきたら距離をつめる
高速道路での尾行では、通常よりも距離をとって尾行していきます。スピードが出しやすく追い越しがしやすい為です。
但し、どこの出口で出たかわからなくなってしまわないように、出口付近では距離を縮めて確認します。
(12)車両尾行中は車線変更は出来るだけしないようにする
車線が2〜3車線の場合には、できるだけ同じ車線を走行し続けるようにします。対象車両が変更した場合、すぐに変更するのでは無く、しばらく経ってから一般車両に隠れる形で変更します。
対象者が変更してから最低でも1分は変更せず我慢します。
3.浮気調査の対象者が警戒しているかどうかの見極め方【車両尾行編】
下記に記載した行動を対象者が行っている場合には、警戒されている可能性があります。どんな行動が警戒行動なのかをご説明致します。
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3回連続同じ方向に曲がる(同じ方向に3回曲がると元の場所に戻ることになるから)
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ウインカーを出した方向の逆に曲がる
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ハザードを出して突然路肩に停車し後続車両を確認する
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頻繁にバックミラーを確認している
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2車線道路の左車線でスピードを落として走行する
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信号でとまると見せかけて急発進で通過する
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車や人影の少ない駐車場に頻繁に立ち寄る
こうした行動が少しでも確認出来た時点で、調査は直ちに終了します。完全にバレてしまう前に深追いせず撤退すべきでしょう。
4.探偵が浮気調査においてGPSを利用し車両尾行している方法
車両での尾行については難易度が高く、経験を積んだプロの調査員でもバレる可能性はあります。又、尾行を成功させようと思うがあまり、交通違反や事故を起こしてしまうこともあります。
だからこそ、きちんとした探偵社の場合には事前にGPSを取り付けて調査を成功させます。どのようなGPSを使用しているのか?又、使用する方法などを詳しく解説していきたいと思います。
4−1.浮気調査に使用するGPSはリアルタイムの位置がわかるもの
GPSには2種類あり、リアルタイムで居場所がわかるものと、本体に記録していき本体回収後に確認するロガー型がありますが、浮気調査で証拠を撮る場合には絶対にリアルタイム型である必要があり、なおかつ浮気調査用に大きさ、バッテリー、精度、内部システムが改造されたものを利用していきます。
ココセコムやキッズ携帯などが有名ではありますが、定期的に検索するスケジュール機能が無く、利用料が高額な割に精度が悪いのでオススメ出来ません。
4−2.GPSの取り付けは深夜に実施し5秒以内で取り付ける
取り付けについては深夜に行き、対象者や周辺住民に見つからないようにします。この際注意すべきなのは車の中に取り付けてしまうと精度が非常に悪くなってしまう為、車体外部に取り付けます。
車を下から潜ってバンパー付近にマグネットで取り付けます。取り付けている姿が見つからないよう一瞬で取り付けする必要がありますが、もし万が一見つかったとしても大丈夫なように、お金を落としておいて拾っていたように装ったり、ボールを転がしておいて拾っているフリをしたりしておきます。
4−3.GPSを使用する最大のメリットは大幅な調査費用の削減が出来ること
GPSを利用した調査のメリットの一つとして、調査日数の削減が出来る、という点があります。
GPSをつけて1〜2週間泳がせておけば、実際に尾行しなくても対象者の行動が全て把握出来る為、そこから怪しいポイントを洗い出してピンポイントで調査することで、余計な日の調査を削減出来るのです。
仕事が終わった後に、よく決まった住宅街にある場合、愛人宅だと想定出来ますし、ラブホテル街だった場合には急行し、出てくる所を撮影して証拠を押さえます。
このように対象者が車両を使用する場合にはGPSを利用することで成功率が大きく上がる上、調査費用の大幅な削減が可能となります。現在ではレンタルGPSなどもありますが、精度が悪くコストも高いので、探偵が開発した浮気調査専用のGPSであるシラベルがオススメです。
GPSを使用した浮気調査の方法や証拠の撮り方を詳しく解説しています。 |
まとめ
車両で浮気調査をする方法をご理解いただけたでしょうか?車両の尾行は徒歩の尾行に比べて、道路交通法を守りながら実施しなければいけない、という点もありとても技術力がいる作業になってきます。
そのため、車両を使っての尾行を自分で行うのは難しいでしょう。車両尾行が伴う浮気調査において、確実な証拠を手に入れるためには、浮気調査のプロに依頼すべきだと思います。
又、車両尾行においてはGPSの使用は不可欠ですので、可能な限りGPSに頼りながら車両尾行を成功させていく必要があります。
今回は車両尾行について詳しく解説していきましたが、他の尾行方法もご紹介しておりますので、是非下記サイトを参照していただければと思います。
参考(バイク尾行編):浮気調査の尾行方法を徹底解説〜バイク編〜
参考(徒歩尾行編):浮気調査の尾行方法を徹底解説〜徒歩編〜
参考(自転車尾行編):浮気調査の尾行方法を徹底解説〜自転車編〜
もし現在、浮気調査を探偵に依頼しようかどうかを検討しているのであれば、依頼する前に必ず知っておくべきことがありますので、まずは下記サイトをご参照ください。