浮気問題や離婚問題などが発生した際に、弁護士を選ぶ方法についてはっきりと分かっている方の方が少ないと思います。日頃接している方々では無い為、何を基準に選べば良いか分からないとお悩みの方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?人生に大きく影響する可能性のある問題を依頼する訳なので、自分にとって最適な弁護士選びを間違えたくないと思います。
そこで今回は、良い弁護士を選ぶ6つのポイントをご紹介していきます。
目次
1.弁護士を探すタイミングはいつ?
パートナーの浮気がある場合には、それを立証出来る証拠があれば弁護士に依頼し慰謝料請求や離婚に関する問題の相談をしてもらいます。
協議離婚や調停離婚だと弁護士に依頼するケースはあまりないですが、複雑な問題を抱えている場合は、出来るだけ早く相談しておくと、離婚話を進めるうえで参考になります。
離婚裁判になると、離婚問題に強い弁護士なしでは有利に闘えません。調停がうまくいかないと感じたら、早めに弁護士の手配を考えましょう。
2.弁護士を探す方法はいろいろある
(1)インターネット
最近で一番多い探す方法はインターネットになります。「離婚 弁護士」などで検索し、専門的に実施している所を探す方が多くなりましたので、弁護士側も自分の得意分野を宣伝するようになってきました。ただ、過剰な宣伝を行うところが増えてきていますが、宣伝力=実力では無いので注意してください。
これまでの弁護士業界では、消費者金融に対する過払い金を返還してもらう請求業務が主な収入源だった新興弁護士法人が、次の市場として不倫の慰謝料請求を狙っており、実務経験の乏しいところも派手な広告で集客しているようですので、大きそうであったり知名度が高そうという理由だけで選ばないようにしてください。
あまり遠くなくて良さそうな所があれば、まず相談に行ってみるのが良いでしょう。
話しやすくて相談しやすく、相性があいそうなところを選んだ方が良いです。弁護士探しは、これから一緒に戦ってくれる仲間探しともいえますので、自分の意見を聞き入れてくれないような方や常に否定的でこちらの意向を理解してくれないような方には依頼すべきでは無いと思います。
(2)知人からの紹介
親戚や知人が弁護士を知っているなら、紹介してもらうのも安心です。勤務先の顧問弁護士などに依頼するのもいいですが、弁護士にも得意分野があるので、慎重に判断する必要があります。企業法務と家族問題は大きく違います。
証拠はばっちり撮れたにも関わらず、知り合いの弁護士に依頼したことで、慰謝料請求どころか不貞行為すら認められずに終わったケースもあります。紹介された手前上難しいかもいれませんが、気になる点があるようであればセカンドオピニオンとして他の弁護士事務所に相談してみてください。
(3)探偵社、興信所からの紹介
もしあなたが探偵社や興信所に浮気調査を依頼され、不貞の証拠がとれた場合には、その探偵社や興信所から弁護士さんの紹介を受けることが望ましいです。
紹介された弁護士がよい理由は、そういった弁護士は定期的に紹介された案件の依頼を受けており、非常に専門的な経験が豊富です。
事実、探偵社側から見ても弁護士が違うだけで、慰謝料額が全然違うというケースを多く確認しております。浮気・不倫問題における弁護士探しにおいては、一番これが間違いないと思います。
(4)弁護士会、法テラス
心あたりがない場合でどうしても選ぶのが難しいという場合には、弁護士会や法テラス、行政が行っている無料法律相談などに相談してみましょう。
法テラスだと金銭的な余裕が無い方も利用が可能ですが、利用した方の満足度が非常に低いため、その点は注意して下さい。
3.信頼できる弁護士を選ぶポイント
(1)「大手=良い」訳では無い
最近、弁護士事務所の広告がテレビやインターネット、その他電車内や看板などあらゆる所で目にするようになりました。大体は広告費が捻出出来る大手弁護士事務所で多数人員が揃っています。
しかし、弁護士の間では評判が悪く必ずしも良い弁護士が揃っているという訳ではなさそうです。人数が多いものの、一人一人の能力があまり高い訳では無く、相手方の代理人となった場合すぐに攻略出来るとよく聞きます。過剰な広告につられて依頼してしまい、結局要望を満たすことが出来なかったという声も多く聞くので注意すべきです。
弁護士が作業せず、資格の無い事務員が作業しているというのが弁護士間で共通している大手弁護士法人の実態です。
そして最近よく聞く内容としては、明らかに十分でない証拠であったとしても受任して強引に訴訟までいくようです。本来であれば探偵社や興信所で確実な証拠をとった後に慰謝料請求すべきですが、探偵社に払う費用を自社で受け取ってしまいたいというところから、証拠がなくても大丈夫といって強引に依頼を受けていると聞きます。
弁護士事務所への報酬は、慰謝料が回収できなかったとしても着手金は取得できますし、慰謝料請求する金額が大きければ、その分多額の着手金を取得できます。
当然、そのような多額の慰謝料を強引な手法で請求したら、相手方が拒否し訴訟にでもなったらほぼ不貞行為が認められることはありません。その結果、依頼人は弁護士事務所に多額の着手金を払っただけになり、本来追求できたはずの不貞行為が認められることなく終わってしますのです。
相談料がかかったとしても、複数の弁護士事務所へ相談されることをオススメします。
(2)相談者の話をしっかりと聞いてくれる
依頼者の話を途中でさえぎったり、結論だけを聞こうとしたりせず、しっかりと最後まで話を聞いてくれることが大切です。依頼人の意向をきちんと汲み取ろうという姿勢で、こちらの要望を理解してくれることが大切です。
一緒にこれから戦っていく相手だからこそ、自分の想いをきちんと理解してくれる方に依頼出来ることが理想です。
(3)話がわかりやすく、納得できるまで説明してくれる
法律用語や法令をわかりやすく解説し、見解や方針を相談者がわかるまでていねいに説明してくれる弁護士なら状況がよく把握できます。そういった方はサービス精神が多く、依頼人の満足を目指した対応をしてくれます。
弁護士とは本来、依頼人の利益を最大限追求してくれる代理人だからこそ、依頼人に対して説明してきちんと理解してもらおうという姿勢の方を選ぶべきです。
(4)離婚訴訟や慰謝料請求の経験が豊富である
弁護士にも専門分野があります。それこそ刑事事件と民事事件というだけでも大きな違いになりますし、民事事件の中でも家族問題に対する豊富な経験、実績があるかどうかが大切です。依頼する前には、必ずこれまでの経験を確認しておく必要があります。
弁護士の中には、離婚問題なんて誰でも出来るとたかをくくっている方がいます。ただ、出来はするものの、得られる結果については実力と経験が大きく作用します。1件2件の経験ではなく、何十件単位の経験値がある方に依頼しましょう。
(5)報告・連絡・相談がこまめ
弁護士に対するクレームで一番多いのが「連絡がつかない」というものです。確かに弁護士は様々な業務を行っており、常に連絡がつく訳ではありませんが、折り返しの返答が無く1週間も1ヶ月も連絡がとれなくなった、というケースも多くあります。
代理人として相手方と交渉していく上で、事態に変化があったらすぐに報告してくれたり、相談に乗ってくれる弁護士でなくては安心して依頼出来ません。報告連絡相談がきちんとしている所だと安心出来ると思います。
(6)料金の説明が細かくはっきりしている
弁護士費用はある程度かかってきます。大体は着手金と成功報酬金になってきますが、訴訟になったら発生する費用など、当初思っていた以外の費用が発生することがあります。最初に料金についての説明があって、なおかつ追加料金が発生するときにすみやかに確認してくれるような所が良いでしょう。
(7)相性がよい
コミュニケーションが取りやすい弁護士なら、夫婦のプライベートなことも隠さずに話せますし、そもそも弁護士とは共同で戦っていく同志的な存在にもなります。知識や経験が豊富なことも大事ですが、相性が良いかどうかはとても重要な要素です。
4.依頼する前に注意すべき弁護士の特徴
(1)要求を一切聞いてくれない
弁護士によっては見解が異なるので、依頼人の望まない方針を押しつけてくる方がいらっしゃいますが、そういった弁護士には注意しましょう。
無理なことを要求して、弁護士を困らせるのも駄目ですが、こちらの意向を全て頭ごなしに否定して一切聞き入れてくれないような方も時折いるようです。
(2)評判がよくても相性の合わない弁護士
弁護士ドットコムやインターネット上の評判が良くて依頼したものの、対応が悪かったり、連絡がとれず不安になった、という声もあります。慰謝料請求や離婚などの問題解決には半年から1年を要しますが、その期間中に依頼人の要望をきちんと理解した上で代理人として行動してくれる方でないと、余計なストレスを抱えることになります。
(3)大手だから大丈夫と言ってくる
大手弁護士法人で、弁護士の数や事務所の数で自分の信用を得ようとしており、依頼人である自分の想いや希望をきちんと理解しようと感じない方は絶対にやめるべきです。先ほども述べましたが、大手であったり、広告宣伝が派手で露出しており、知名度があるからといって実力があるわけでは無く、むしろ手をぬいた作業をされる可能性があります。これは過去に知名度が高いという理由で依頼したお客様のほとんどから聞いた実際のクレームです。
5.弁護士に相談する際に注意すべきこと
弁護士の話し方や態度などが気に入らないからといって、なんでもかんでも相性が悪いと決めつけずに、相手のよい面にも目を向けるようにしてください。過去には、エリート意識が強く、頭ごなしに話しを進めるようなコミュニケーション能力が欠けた方もいらっしゃいましたが、最近の弁護士は非常にサービス精神が豊富であり対応に気を使っています。
依頼人の立場としては、ポイントを明確かつ簡潔に話すことが大切です。自分の考え、相手の主張、希望条件などを整理して伝えていきます。又、弁護士には守秘義務があり内容を口外されることはないので、隠し事はしないようにしましょう。出来る限り詳細まで伝えておくことで信頼関係にもなります。
途中で弁護士を代えるのはむずかしいので、着手金を払う前にきちんと見極め、この人となら心中出来ると思えるような方とやっていくべきです。
6.地方自治体の法律相談
(1)弁護士会
各都道府県にある弁護士会が窓口になり、本格的な離婚手続きや有利な離婚方法などについて、弁護士が相談に乗ります。
(2)無料法律相談
多くの自治体では、定期的に無料法律相談を実施しています。曜日によって相談内容が決まっていて、無料で相談できますが、利用者から内容を伺うと、回答にバラツキがあったり実情とは異なる回答がある印象があります。
(3)女性センター
離婚問題をはじめ、女性のさまざまな悩みの相談を受け付ける窓口です。市町村などが自主的に設けていることが多く、無料で相談できます。男女共同参画センターなどとも呼ばれており、特に夫からのDV被害がある方は、すぐにでもこちらに相談してみてください。
まとめ
弁護士を選ぶポイントは、第一に離婚裁判に豊富な経験や実績があることです。裁判は分野ごとにいろいろな法律が絡んでくるので、離婚裁判に強い弁護士であることは重要です。強い=経験豊富で判断出来ると思いますので、そういった広告宣伝により集客している所は良いと思います。
また、評判や知名度ばかりではなく、弁護士の人柄もよく見ることも大切です。弁護士にもいろいろな人がいるので、相性がよい人とは長くつき合えるでしょう。事務所に所属している弁護士数や全国展開しているから安心で優良という訳では無いことを理解しておく必要があります。
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