浮気調査での探偵の張り込み方法と失敗例【自分でやるのは危険?】

浮気調査での探偵の張り込み方法と失敗例【自分でやるのは危険?】

皆さんは張り込みと聞いてどんなイメージを浮かべるでしょうか。

世間では、ドラマや映画などの影響で、刑事が車の中でタバコをふかしながら、アンパンと牛乳を手に退屈そうにしているといったイメージが染み付いています。しかし、実際はそう簡単なものではありません。

張り込みは浮気調査の中で最も時間が長く、もっとも重要といっても過言ではありません。張り込みで警戒を与えてしまえば尾行をする事が困難になりますし、対象者を見逃してしまえば、そこで調査は終了です。

張り込みには事前準備や事前調査が欠かせません。

理想を言えば、対象者や近隣住民にまったく見られることなく、こちらからは目を離さずにずっと見ていられる場所ですが、そんな場所はそうそうありません。

いかに怪しまれないか、いかに目を離さずに見ていられるか、様々な努力や試行錯誤の末に探偵は張り込みをしています。今回は、探偵が実践している張り込み術をわかりやすく解説したいと思います。

1.浮気調査の中で最も難易度が高い”張り込み”

浮気調査での探偵の張り込み方法と失敗例【自分でやるのは危険?】

対象者をずっとバレないように追いかけ続ける尾行に比べ、張り込みはただ対象者が出てくるのを待っているだけと思われがちですが、張り込む場所によっては尾行よりも難しいのです。

ここで張り込みに失敗してしまうと尾行調査も出来ません。では、一体どんなどころが難しいのでしょうか。

張り込みは時間が長く、いつ終了するか分からない

浮気調査では、基本的に尾行をする事になりますが、張り込みは対象者が家から出てくる所だけではありません。対象者は「開始地点」から「立ち寄り先」に向かい、「目的地」にたどり着きます。この「立ち寄り先」は一箇所だけではなく、複数になる場合があります。

尾行をしている時間は、「開始地点」から「立ち寄り先」に到着するまでの時間、「立ち寄り先」から「目的地」に向かう時間です。それに比べて張り込みは、全ての場所で対象者が出てくるのを何時間でも待ち続けなければならず、張り込みの方が比べ物にならないくらい長いのです。

張り込みの勝負はわずか数秒間で決まる

対象者がいつ出てくるのかがわからない調査がよくあります。いつ出てくるのかだけではなく、出てくるのかどうかもわからない場合もあります。

例えば、別居している夫が休みの日に何をしているのか調査して欲しいといった調査依頼があったとします。この場合、依頼者様と対象者は一緒に住んでいないわけですから、いつ出るのかなんてわかりません。

もっと言えば、外泊している可能性があり、家にいるのかどうかもわからないのです。そういった調査での張り込みは、ゴールが見えないまま常に出入り口を注視しておかなければなりません。朝から晩まで、近隣住民に怪しまれないように見続けて、10時間の張り込みになったとしても、対象者が出入り口を通過するのはほんの数秒の出来事なのです。

その数秒を見逃さない集中力、近隣住民が警戒しているのかどうかを判断する観察力、そしてそれらを持続し続けるための忍耐力の3つが張り込みに必要不可欠になります。

張り込みは地味であり、誰でも出来ると思われがちですが、その難易度は高く、張り込みをしてみないとその難易度の高さはわからないのです。探偵を始めたばかりの人が一番初めに躓きやすいのが張り込みです。

2.張り込みの基本は、隠れるのではなく溶け込む!

浮気調査での探偵の張り込み方法と失敗例【自分でやるのは危険?】

張り込みにおいて、一番頭を悩まされる存在は、対象者ではなく近隣住民です。物騒な事件が盛んに報道されるようになってから、住宅街での余所者は強く警戒されてしまいます。少しでも不審者だと思われてしまうと、すぐに警察へ通報されてしまいます。

閑静な住宅街は、顔見知り同士も多く、すぐに警戒されてしまうので探偵に撮っては厄介な張り込み場所です。こういった場所では、隠れる所など無く、隠れていても見つかってしまえば即警察行きとなってしまうでしょう。その為、探偵は近隣住民なりきってしまうのです。その方法は以下のようになります。

コンビニ帰りを装って張り込む

コンビニの袋にペットボトルなどを入れて、手に持った状態で、対象者の家が見える範囲をうろうろと歩き回ります。

銭湯帰りを装って張り込む

夜に張り込む場合は、洗面器やタオルなどを持って銭湯帰りを装い、対象者の家が見える範囲を歩き回ります。

マンションやアパートの階段で張り込む

対象者の家が見える範囲にマンションやアパートがある場合、そこの階段の踊り場などから対象者の家が見えるかどうかを確認します。5階付近だと、階段を使う人も少なく、張り込みやすい場所です。もし住民が降りてきても、そのまますれ違ってしまえば警戒されません。

タバコを吸いながら張り込む

最近ではタバコを外で吸う人が増えているので、家の玄関先などでタバコを吸っていれば、タバコを吸うためにそこに立っていると認識してもらえるので、警戒されにくいです。

車での張り込みは無人を装う

探偵が使用している車は、後部座席が見えないようにしてあります。その為、住宅街ではエンジンを切って、後部座席に潜みます。スモークがかかっていなくても、後部座席や助手席に座っていると、運転手が何処かへ行ったのかなと勝手に推測してくれます。

車の中の見える所に小道具を仕込む

外から見て見える所にダンボールの箱をたくさん積んでおけば、運送業者などの業者かなと思わせる事が出来ます。キャンプの道具などを置いておけば、人を待っているようにも見えるでしょう。

以上のように張り込みは、ただ立っているだけではなく近隣住民に警戒されないように様々な努力をしています。張り込みの真の敵は近隣住民なのです。

3.浮気調査における張り込みでの失敗例

浮気調査での探偵の張り込み方法と失敗例【自分でやるのは危険?】

張り込みで失敗してしまうとその後の調査がとても困難になってしまいます。張り込みがバレてしまえば、尾行が出来なくなるだけなはなく、2度とその場所での張り込みが出来なくなります。

失敗をしない為には、どういった失敗例があるのかを知っておくことが重要です。失敗例を知っておくことで、未然に失敗を防ぐことが出来ます。失敗例には以下のような例があります。

張り込みが対象者にバレてしまう

対象者が建物内にいると思って油断していると、建物内の窓から見られる可能性があります。気を抜いていてぼーっと突っ立っていたり、建物内を確認しようとすると、その様子を見られて警戒されるという事がよくあります。

また、対象者にバレなかったとしても、同じ建物内にいる人に警戒されて、対象者の耳に入ってしまう場合もあります。張り込み中は絶対に気を抜かず、誰かに見られている可能性があると頭に入れておかなければなりません。

張り込みが近隣住民にバレてしまう

近隣住民にバレてしまって、口論になってしまったり、警察を呼ばれてしまうことがあります。この失敗は完成な住宅街で起こりやすいです。対象者ばかりを気にしてしまって、近隣住民への警戒を怠ってしまった事が原因です。警察が来てしまったり、騒ぎになってしまうと、その付近にはもう近寄れなくなってしまいます。せっかく頑張って見つけた張り込み場所を失ってしまう事になるのです。

別の場所で張り込めたとしても、ベストポジションよりは見づらいでしょうから、対象者を見逃してしまう、スムーズに尾行に移れない可能性もあります。それに加えて、怪しい人が立っていたと噂になってしまえば、対象者の耳に入ってしまう可能性もあるのです。そうなれば調査自体が出来なくなってしまいます。

まとめ

以上のように、張り込みは奥が深く、とても難しい調査です。その分調査員は、様々な工夫を凝らして、成功する可能性を高めています。気を抜いて失敗してしまえば、それまでの調査が全て水の泡となってしまいます。事前準備や事前調査を怠らず、バレない・見逃さない張り込みをしましょう。様々な努力や工夫が調査の成功と失敗に直結しているのです。