浮気調査で証拠を取得した場合には、ほとんどのケースで愛人に対して慰謝料請求を行いますが、全ての人から回収出来る訳ではありません。裁判所より支払い命令を受けたとしても支払いをしないという人もいます。その反面、すぐに支払いに応じる人もいます。慰謝料額についてもバラバラです。相手の職業において大きく異なってくるのが実態です。
そこで今回は、請求相手がどのような職業であれば慰謝料が回収しやすいかを解説していきます。
1.慰謝料が回収しやすい職業
公務員
当然といえば当然ですが、安定した収入があり、その上裁判などもっての他なので、早期に解決することがほとんどです。
慰謝料額についても高額になる傾向があります。
正社員
上場企業勤務や会社役員などであれば、特に回収しやすい傾向にあります。
会社によっては不倫問題はご法度であり、大きく社内での評価を毀損することになるので、訴訟になる前に解決することが多く、金額も高額になる傾向にあります。
医者
相手が医者の場合、収入が大きいことから慰謝料額も高額のケースが多く500万や1,000万などの慰謝料も過去にありました。
教師
教師も公務員であり、対外的な面からも支払いに応じやすいです。
警察官
警察の場合、不倫していたことが周囲に知れ渡ってしまったら、大問題になってしまいます。その為、早期解決することが多いです。
看護師
看護師は給与水準が高い傾向にあり、早期解決することが多いです。
2.慰謝料が回収しにくい職業
自営業者
自営業者は収入をごまかせるので、裁判所から支払い命令が出たとしても差し押える財産を意図的に隠してしまうことがあります。
又、組織に属している訳ではないことから、周りにバレても平気という気持ちもあり誠実に対応してくる方が少ないです。
水商売
水商売は収入を隠すことが出来る上、不倫に対する倫理観が一般よりも低く、積極的に慰謝料支払いを行ったり、裁判所などの命令に対して無視するような方が多いです。
アーティスト・美容師
アーティスや美容師の方は一部を除き、驚く程低い給与水準です。
外国人
相手が日本国内を拠点にしている訳ではなく、出稼ぎなどでの短期滞在であれば、ほぼ回収は不可能です。
日本国内で資産を有している方であればまだ対応可能ですが、そういった方はほとんどいらっしゃらない為、慰謝料は諦め確実に別れてもらうことを約束してもらうことが多いです。
パートタイマー
給与水準が低く、雇用関係に無いこともある為差し押さえることも不可能です。
生活保護受給者・未成年・無職
全員に共通している点として収入がなく、貯蓄などの資産背景もないという点です。そのため支払い判決が出たとしても、差し押えるものがないために回収することができません。
まとめ
慰謝料というのは、いくら裁判所から支払い命令があったとしても、その相手に支払うだけの資産がなければ回収することが不可能になってしまいます。
その資産がどこにどれだけあるのか分かっていれば良いのですが、意図的に隠せる方は隠してしまうので、請求する側が見つけなければなりません。
浮気調査において、愛人の勤務先を必ず調べるのは、回収出来る経済力を有しているかを確認する為なのです。