裁判で使える浮気調査の証拠とは?探偵が作成する「調査報告書」の中身と確認ポイント
裁判で使える浮気調査の証拠とは?探偵が作成する「調査報告書」の中身と確認ポイント
浮気調査を実施した探偵は、調査結果をお客様に報告する際、調査で得られた情報を「調査報告書」として、分かりやすく整理して提出します。探偵社・興信所にとって、調査報告書は唯一商品と言えるものなのです。
だからこそ、報告書には「その場にいた人が書いた」と感じられるだけの具体性と、第三者が見ても納得できる裏付けが求められます。今回は、浮気調査の報告図書とは何か、どの程度の内容になるのか、そして受け取った側が確認すべき点まで解説します。
INDEX
1.探偵が浮気調査で提出する報告図書は何があるのか?
1−1.行動を文章と写真でまとめた「調査報告書」

調査報告書は、対象者と浮気相手の行動を、時間と写真とともに記録した書類です。いつ・どこで・誰と接触し、どこへ移動し、何をしたのかを時系列で整理し、弁護士へ提出する証拠資料として使われます。
この書類は重要度が高く、小さなミスが大きなトラブルに直結します。だからこそ作成側も、細部まで何度も確認を行います。
1−2.状況を補完する「DVD(映像)」

探偵社によっては、調査中に撮影した映像を編集し、DVDとして依頼者へ渡すことがあります。報告書は「証拠になりやすい場面」を静止画で示すことが多いため、現場の雰囲気や対象者の様子など、文章と写真だけでは伝わりにくい情報を映像で補います。
報告書とDVDは、どちらか一方ではなく、併用することで状況の理解が深まります。
1−3.補助資料としての「音声データ」
内偵調査や潜入調査など、対象者に近い距離で行動確認をする場面では、音声が補助資料として使われることがあります。主役はあくまで写真や映像ですが、状況の説明を補う材料として添付されることもあります。
| 探偵が行っている内偵調査(潜入調査)がどういったものか?については”探偵や興信所が行う内偵調査(潜入調査)とは”に詳しく記載してるので参考にしてみて下さい。 |
2.探偵が作成する報告図書は、どの程度の内容なのか?
2−1.調査の全記録を時系列で残す
調査報告書には、調査開始から終了までの行動が時系列で記載されます。交通手段、移動ルート、立ち寄り先、接触地点、利用施設などが、時間・場所とあわせて整理されます。
重要なのは、読み物としての面白さではなく、「第三者が追体験できるだけの具体性」です。後から見返しても矛盾が出ない形で、淡々と積み上げられていきます。
2−2.映像は編集で“見える証拠”に整える
調査映像は、撮れたら終わりではありません。夜間撮影で暗い、角度が傾いている、歩き撮りで揺れているなど、現場ではどうしても見づらい素材が混ざります。
そこで編集では、「見づらさを理由に証拠価値が落ちないように整える」ことが行われます。明るさの調整、角度補正、手ブレの軽減、不要部分のカットなどを行い、流れが分かる形にまとめていきます。
①明るさを変える
調査は夜に行われる事も非常に多く、外灯があるとはいえカメラの映像は実際に見るよりもかなり暗くなってしまいます。そのままだと肝心の対象者や愛人の顔が見えなかったり、依頼者の満足のいく映像にはなりません。なので、編集ソフトを使うことで依頼者様がより見やすい映像にすることが出来ます。
②映像の角度を変える
車での張り込みが出来ず、立って張り込む場合、カメラをカバンの中に隠したり、道端に設置して回し続ける事があります。その際、どうしてもカメラを平衡をとる事が出来ない場面も出てきます。そういった場面で斜めになってしまった映像はとても見にくく、違和感のある映像になってしまいます。
しかし、編集ソフトを使うと斜めになってしまった映像も角度を変えることで、平衡のとれた映像にすることが出来て見やすくなります。
③手ブレ補正
調査中、立ち止まって撮ると怪しくなってしまう場面や、自転車に乗りながら撮影する場面が出てきます。そうすると、映像がかなり揺れてしまってとても見づらい映像になります。カメラ自体にも手ブレ補正機能はついていますが、ちょっとした振動程度でしか効きません。
編集ソフトの手ブレ補正機能はとても優れていて、歩きながら撮った映像も、スムーズな映像にしてくれます。
④動画のカット
調査中に撮影した映像の中には、使えない部分やいらない部分も出てきます。編集ソフトを使って動画の一部分をカットしたり、いらない動画を消す事で、無駄な部分を省き、まとまった映像にすることが出来ます。
カットをせずにDVDにしてしまうと、調査の流れがわからなくなったり、同じ様な映像が延々と続くような、クオリティの低い映像になってしまうので、とても重要な作業です。
2−3.“誰が・どこで・何をしたか”が分かる形にする
例えば、ラブホテルから出入りする瞬間の映像では、「誰が」「どこから出てきたか」が伝わらなければ意味がありません。決定的な場面ほど、撮影素材を並べるだけでなく、証明として成立する形に仕上げる必要があります。
3.探偵が調査報告書を作成する際に注意していること
3−1.記載情報は“二重三重の裏付け”を取る
対象者や浮気相手の氏名は、裏付けが取れていない限り断定できません。もし人違いが起きれば、無関係の第三者へ請求をしてしまい、逆に訴訟リスクを招くこともあります。
そのため、氏名だけでなく、日付・時間・住所・誤字脱字まで含め、「間違いが許されない前提」で確認されます。
3−2.映像は見やすさと日時の正確性が命

隠し撮りに近い状況では、ピントや角度が崩れることもあります。だからこそ編集で可能な限り見やすく整え、さらにDVD化する前に、時刻表示・順序・メニュー表記などを丁寧に確認します。
特に注意が必要なのが日時設定です。カメラの日時が誤設定のまま記録されていると、後から修正すれば「改ざん」になりかねません。だからこそ、「誤設定の映像が混ざっていないか」を徹底的にチェックすることが重要になります。
4.調査報告書を受け取った側がチェックすべき点
調査報告書は探偵側でも確認していますが、受け取った後に依頼者自身でも確認することをおすすめします。ミスがあると、せっかくの証拠の信用が落ちる可能性があるからです。
4−1.報告概要(対象者情報・調査日など)の一致
対象者情報、調査日、調査回数など、最初の概要欄に誤りがないか確認します。
4−2.日付が実際の調査日になっているか
報告書の日付が、依頼した調査日と一致しているかを見ます。ここがズレていると、全体の信用に関わります。
4−3.時刻の整合(本文の時刻と写真の刻印)
本文横の時刻と、写真に刻印された時刻が一致しているか。前後の流れに矛盾がないか。時刻は細かいほど重要です。
4−4.住所が実在するか
立ち寄り先の住所が実在するかは、地図アプリで確認できます。存在しない住所や不自然な表記があれば、必ず確認しましょう。

5.証拠資料(調査報告書)に時効はあるのか?

不貞の証拠をもとに慰謝料請求をする場合、時効は「不貞行為および相手を知った時から3年以内」とされます。報告書で事実を把握した時点が起点になり得るため、先延ばしにしすぎないことが大切です。
まとめ
調査が終わり証拠が取れていると、そこで安心してしまいがちです。しかし、報告書は“証拠資料”である以上、少しのミスでも信用が揺らぎます。探偵社の確認に任せきりにせず、依頼者側も要点をチェックして、完璧な状態で戦える材料に仕上げる意識を持ちましょう。

