浮気調査と慰謝料請求で失敗しない方法|探偵社と弁護士の正しい使い分け

浮気不倫コラム

浮気調査と慰謝料請求で失敗しない方法|探偵社と弁護士の正しい使い分け

浮気問題を解決するには、探偵社だけで完結することはありません。多くの場合、最終的には弁護士への依頼が必要になります。

ただし、弁護士事務所では浮気や不貞行為の証拠収集を行うことはできません。確実な不貞の証拠を押さえる役割を担うのが探偵社であり、弁護士は、その証拠をもとに法的に問題を解決する役割を担います。

探偵社と弁護士は、それぞれが専門分野を分担し、互いの不足を補い合う関係にあります。本記事では、浮気問題において弁護士がどのような役割を果たすのか、また探偵社との関係性について解説します。

1.弁護士は浮気調査をしてくれるのか

尾行

浮気調査は探偵社・興信所の役割

配偶者の浮気に悩んだ際、最初に弁護士へ相談しようと考える方は少なくありません。しかし、弁護士はあくまで依頼者が持ち込んだ証拠を使って法的対応を行う専門家であり、証拠そのものを集める立場ではありません。

弁護士が対応できるのは、慰謝料請求、親権や養育費、財産分与といった法律上の手続きです。不貞行為を立証するための調査や証拠収集は、探偵社や興信所の業務となります。

証拠が揃ったら、弁護士に依頼するべき理由

確実な不貞の証拠を持って弁護士に依頼すれば、弁護士はその証拠を精査し、依頼者が不利にならないよう法的に戦ってくれます。慰謝料額の増額を目指したり、親権獲得に向けて有利な主張を行うことも可能です。

また、相手が支払いを拒否した場合でも、強制執行などの法的手続きを取ることができます。証拠が揃っているにもかかわらず、当事者同士で話し合いだけで解決しようとするのは、かえって不利になる可能性が高いため注意が必要です。

2.弁護士は法律の専門家、調査の専門家ではない

弁護士に相談すると、どのような証拠が必要か、今後どのような流れになるのかといった説明を受けることはできます。しかし、実際に証拠を集めることは弁護士の業務ではありません。

そのため、一般的には探偵社で証拠を集める → 弁護士に依頼するという流れがもっともスムーズです。

なお、弁護士が信頼している探偵社を紹介してくれる場合や、逆に探偵社が弁護士を紹介できるケースもあります。こうした連携が取れている場合、証拠収集から法的解決までを一貫して進めやすくなります。

3.不貞の証拠はどう集めるべきか

慰謝料請求や裁判を視野に入れるのであれば、不貞の証拠は不可欠です。証拠収集の方法は、自分で行うか、探偵社に依頼するかの二択になります。

ただし、自分での調査はおすすめできません。尾行や張り込みには複数人の協力や車両、機材が必要であり、経験がないまま行えば発覚や警戒を招き、証拠取得が不可能になるケースが多いためです。信頼できる探偵社に依頼し、裁判でも通用する証拠を確保することが、結果的にもっとも確実な方法です。

4.証拠とあわせて浮気相手の身元を把握する

愛人

慰謝料請求を行うためには、不貞の証拠だけでなく、浮気相手の氏名・住所・勤務先などの身元情報が必要になります。これらが分からなければ、法的手続きを進めることはできません。

既婚者か独身か、家族構成はどうなっているかによっても対応は変わります。探偵社に依頼する際は、身元調査まで含めて行ってもらうことが重要です。

5.弁護士だけに依頼した場合のリスク

弁護士風

弁護士から「大丈夫」と言われても、裁判所の判断は別になる可能性がある

弁護士や探偵社に相談しようと考える方の多くは、すでに配偶者の浮気にほぼ確信を持っており、何らかの証拠を掴んでいるケースがほとんどです。しかし、裁判で不貞行為として認められる証拠は限られています。

不貞の証拠として有効とされるのは、性行為をしている現場、性行為があったと強く推認できる状況に限定されます。具体的には、ラブホテルへの出入りや、浮気相手宅に宿泊した前後の出入りなどが該当します。

一方で、浮気調査を行わずに入手できる証拠には、携帯電話内のメールやメッセージアプリのやりとり、ツーショット写真、ホテルの領収書などは、証拠としてはかなり弱い部類に入ります。

これらを複数集めることで、示談という形で金銭を請求できる可能性はありますが、相手が「肉体関係はなかった」と否定した場合、それ以上の追及は極めて難しくなります。さらに、浮気を疑っていることが相手に伝わった時点で、警戒され、その後の証拠収集は一気に困難になります。

たとえLINEのやりとりや写真を見て、担当弁護士が「証拠として大丈夫」と判断したとしても、最終的に証拠の価値を判断するのは裁判所です。実際の判例では、ラブホテルに出入りしていた事実があっても、「肉体関係は認められない」と判断されたケースすら存在します。

そのため、本気で法的解決を目指すのであれば、表に出る前に、水面下で徹底して調査を行い、誰が見ても否定できない証拠を揃えておくことが重要です。

不十分な証拠でも受任する弁護士事務所には注意が必要

不倫慰謝料請求を大きく打ち出し、過剰な広告を行っている弁護士事務所の中には、証拠が不十分であっても依頼を受任してしまうところがあります。理由は単純で、結果に関わらず着手金を受け取ることができるからです。

弁護士の報酬体系は、
・着手金
・成功報酬
に分かれており、着手金だけで30万円、場合によっては50万円前後かかることもあります。仮に裁判で勝てなかったとしても、着手金や訴訟費用は返ってきません。「とりあえず受ける」弁護士事務所に依頼してしまうと、結果だけでなく金銭面でも大きな負担を抱える可能性があります。

6.弁護士を使わずに自己解決できるのか

証拠があるなら、必ず弁護士に依頼すべき理由

弁護士を使わずに自己解決しようとした場合、相手側だけが弁護士を立ててくるケースは珍しくありません。この状況は、非常に危険です。話し合いの場で、相手から挑発的な態度を取られたり、まったく反省の様子を見せなかった場合、あなたは冷静でいられるでしょうか。

感情的になって相手を中傷したり、手を出してしまえば、本来は有利に進められるはずだった状況が一転し、あなた自身が有責と判断される可能性すらあります。法律は万能ではなく、弁護士は依頼者に有利になるよう、法の解釈を最大限に使って戦います。最悪の場合、感情的な言動や行動を相手に記録され、逆に慰謝料を請求される立場になることもあり得ます。

離婚や慰謝料請求といった法律が深く関わる問題については、費用がかかったとしても、法律のプロである弁護士に任せることが最も安全で確実な選択です。結果的に、より多くの慰謝料を獲得できる可能性も高まります。

7.探偵社は弁護士の紹介も

浮気相手との示談交渉を探偵がやるのは法律違反

探偵社の仕事というのは浮気などの証拠収集であり、その後の離婚解決への道のりに関してはプロでは無く関わってもいけません(非弁活動)

非弁活動(ひべんかつどう)

法律で許されている場合を除いて、弁護士法に基づいた弁護士の資格を持たずに報酬を得る目的で弁護士法72条の行為(弁護士業務)を反復継続の意思を持って行うこと。

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。

違反すると「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金」(同法77条)となる。また、弁護士法72条の規定に反する委任契約は無効とされる結果(最高裁判所昭和38年6月13日判決民集17巻5号744頁)、非弁行為によって支払われた報酬は返還請求の対象となる

探偵社が浮気相手との交渉や示談を行うことは法律で禁止されています。そのため、調査後の法的手続きは必ず弁護士が担当します。信頼できる探偵社は、経験豊富な弁護士と連携しており、依頼者を適切な専門家へつなぐ体制を整えています。弁護士を紹介できる探偵社は、それだけ信頼関係が築かれている証でもあります。

8.探偵社と弁護士の密接な関係

注意

探偵社と弁護士は、役割が明確に分かれたうえで成り立っている、非常に密接な関係にあります。探偵社は、不貞行為を裏付ける証拠を収集することはできますが、その証拠を用いて法的に依頼者を有利な立場へ導くことはできません。
一方で弁護士は、持ち込まれた証拠を基に、慰謝料請求や離婚条件の交渉など法的対応を行うことはできますが、自ら証拠を集めることはできません。

このように、お互いが単独では完結しない役割を担っているため、探偵社と弁護士は相互に補完し合う関係にあります。探偵社が弁護士を紹介することで、依頼者は弁護士を一から探す手間を省くことができ、結果としてサービスの質や満足度の向上につながります。

一方、弁護士側も、証拠が不十分だと判断した場合に信頼できる探偵社を紹介することで、より強力な証拠を揃えたうえで法的手続きを進めることが可能になります。その結果、依頼者にとってはより有利な解決につながり、探偵社と弁護士の双方にとっても適切な形で業務が成立する、健全な関係が築かれているのです。

探偵社と弁護士は法律上、紹介料を受け取ることができない

探偵社と弁護士が密接な関係にあると聞くと、「紹介料が発生しているのではないか」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし、弁護士をはじめとする法律関係の業者を、金銭などの対価を伴って紹介する行為は、法律によって禁止されています。

そのため、探偵社と弁護士は、互いを紹介する際に紹介料を受け取ることはできません。つまり、金銭的な利害関係ではなく、あくまで依頼者にとって最善の解決を目指すためのパートナーとして関係を築いているのです。

この仕組みがある以上、探偵社も弁護士も、質の低い事務所や悪質な業者を安易に紹介することはできません。そのため、弁護士と密接な関係を持つ探偵社、または探偵社と連携している弁護士は、比較的質の高いサービスを提供している可能性が高いと言えるでしょう。

10.裁判では「不貞の証拠」がすべてを左右する

では、実際に証拠を揃えたうえで弁護士に依頼した場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか。探偵社の調査費用は、会社や調査日数によって差がありますが、目安として30〜40万円程度と考えておくとよいでしょう。これに加えて弁護士費用が発生します。弁護士費用は、着手金に加え、獲得できた慰謝料に対する成功報酬(16〜20%前後)が一般的です。

全体の相場としては、弁護士費用が40〜60万円程度となり、探偵社と弁護士を合わせると70〜100万円前後になるケースが多いと言えます。一見高額に感じるかもしれませんが、回収できる慰謝料の相場を踏まえると、必ずしも割に合わない金額ではありません。

11.探偵社と弁護士への費用が払えない場合はどうするのか

疑う

探偵社への依頼料や弁護士費用を聞き、「とても払えない」と感じる方は少なくありません。しかし、その費用をどこから捻出するのかという点については、慰謝料という考え方があります。

多くの弁護士は成功報酬制を採用しており、ここでいう「成功」とは、慰謝料を獲得できたかどうかです。慰謝料が回収できれば、弁護士費用で赤字になるケースはほとんどありません。

実際には、獲得した慰謝料から弁護士費用を支払い、残った金額で探偵社の調査費用を補い、さらに余剰分を受け取るという流れになります。浮気が原因で離婚に至る場合、慰謝料の相場は200〜300万円程度とされているため、費用を差し引いても一定額が手元に残る可能性は十分にあります。

12.慰謝料は通常300万円前後から請求される

金銭が関わる問題には必ず相場があります。慰謝料についても、「いくら請求すればいいのか分からない」と悩む方は多いでしょう。裁判になった場合は、弁護士と相談しながら請求額を決めていきますが、示談の場合は当事者同士の交渉となるため、より慎重な判断が求められます。請求額に上限はありませんが、現実的な金額を設定することが重要です。

13.慰謝料の金額はさまざまな要因で決まる

請求

慰謝料の額は一律ではなく、複数の要因によって決まります。請求の際には、「なぜその金額になるのか」を明確に説明できる必要があります。

主な要因としては、
・夫婦関係の状況
・子どもの有無や年齢
・浮気期間の長さ
・浮気発覚後の態度
・夫婦関係が修復不能になったかどうか
などが挙げられます。

たとえば、浮気開始時点で家庭内別居や別居状態にあった場合、夫婦関係の破綻原因が浮気とは認められにくく、慰謝料が減額、あるいは請求できない可能性もあります。

子どもの存在も重要な判断材料

子どもがいる場合、浮気が家庭に与える影響は大きくなるため、慰謝料が増額される傾向があります。また、年齢によっても判断が変わるため、弁護士と十分に相談することが大切です。

浮気の頻度や関係の深さも慰謝料に影響します。一度きりの不貞行為と、長期間にわたり複数回証拠が取れているケースでは、請求できる金額に大きな差が出ます。予算に余裕がある場合は、複数回の不貞証拠を収集することも検討すべきでしょう。


まとめ

浮気問題を法的に解決するうえで、弁護士の存在は欠かせません。探偵社によって強力な証拠を得たとしても、弁護士を通さなければ、高額な慰謝料請求や有利な離婚条件を引き出すことは難しいのが現実です。

探偵社と弁護士は、それぞれの不足を補い合うパートナーです。相談時に、弁護士を紹介してもらえるか、探偵社を紹介してもらえるかを確認することで、その事務所の信頼性を見極める一つの基準にもなります。

確かな証拠を集め、それを最大限活かして戦ってくれる探偵社と弁護士の組み合わせを見つけることが、納得のいく解決への近道と言えるでしょう。

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