婚前調査をすべき理由とは?調査内容・費用・実例から分かる結婚前の確認ポイント
婚前調査をすべき理由とは?調査内容・費用・実例から分かる結婚前の確認ポイント
結婚調査(婚前調査)とは、文字通り「結婚する前に、結婚相手について確認する調査」です。依頼が多いのは、ご両親が娘さん・息子さんの将来を心配し、「このまま進めて大丈夫か」を確かめたいケースです。結婚は当人同士だけの問題ではなく、家族同士のつながりが生まれます。だからこそ、あとから家族間のトラブルに発展しないよう、事前に整理しておきたいという理由で依頼されます。
見るべきは、結婚相手本人だけではありません。家族の中に問題を抱えている方がいないかどうかも、現実として重要なポイントになります。大切な家族を守る「保険」として婚前調査を行い、相手とその家族の状況を把握しておくことには意味があります。
結婚後に起きるトラブルの中には、結婚前に確認していれば避けられたものも少なくありません。もし今、少しでも引っかかる点があるなら、調査を検討する価値は十分あります。
この記事では、婚前調査で「どんなことを確認できるのか」「探偵は実際にどう調べるのか」を、現場の視点も含めて解説します。
INDEX
1.婚前調査が行われる主な理由とは?
婚約相手について少しでも不安があるなら、婚前調査をしておくべきです。調査を通して、周囲からの評判、勤務先に関する情報、家族構成、資産・借財の状況、そして言動の裏にある事情など、当人同士の会話だけでは見えにくい部分が整理できます。結果として不安が消え、「安心して結婚に進めた」という方もいます。
一方で、調査をして初めて「相手が詐欺的な人物だった」と判明するケースも実際にあります。最初から疑いすぎる必要はありませんが、“不安があるのに見て見ぬふりをする方が危険”というのは、婚前調査の現場で何度も見てきた事実です。
1−1.結婚した3組に1組が離婚している現状
離婚数は年々増加しており、近年では「結婚した3組のうち1組は離婚している」という状況になっています。結婚件数が減っている影響もありますが、昔のように時間をかけて相手を知り、家族同士の挨拶を重ねてから結婚する流れが薄れています。その結果、お互いを十分に理解しないまま結婚し、結婚後に問題が表面化して離婚に至るケースも増えています。
参照元:厚生労働省
1−2.相手に不安を感じやすい状況とは
婚前調査の相談でよく出てくるのは、結婚予定の相手が次に当てはまるケースです。※ここはご指定どおり箇条書きはそのまま残します。
・結婚相談所で知り合ったので、相手のことをしっかり把握しておきたい
・パーティであった方で、相手のことを深く知らないので調べておきたい
・両親に会わせてくれなかったり、家族のことを聞いても教えてくれない
・身上書や釣書がもらえない※
※釣書(つりがき、つりしょ)は、縁談(お見合い)の時にお互いで取り交わす自己紹介(プロフィール)を載せた書面のこと。身上書(しんじょうしょ)と、同義語である。
縁談の時には、他に家族書、家系図という書面も取り交わすことが多いが、近年は釣書の中に含まれる場合が多い。元々は関西以西で使われている言葉で、対して関東は身上書としか呼ばなかったが、近年は関東でも釣書と呼ばれることが多い。
1−3.婚前調査を行うことは当たり前なのか?
結婚してしまえば、相手がどうであれ夫婦になります。そして結婚後に「本当は結婚前に知っておきたかった問題」に直面し、夫婦関係が一気に崩れることもあります。回避できる問題は、回避できるうちに回避した方がいい。そう考える方が増えているからこそ、婚前調査を選ぶ人も多いのです。
2.当てはまったら婚前調査を検討したい9つのポイント
数多くの婚前調査を実施してきた経験から言えるのは、結婚相手が以下のいずれかに該当する場合、「調べておいて良かった」という結果になることが多いという点です。1点でも引っかかるなら、婚前調査を検討した方がいいでしょう。
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結婚する子供より婚約者を紹介されたが、交際期間が短く相手をよく知らない
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借金面や健康面で気にかかる点がある
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行動が怪しく、他の異性との交際を感じる
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色々な噂を耳にする
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浪費癖やギャンブル癖があるか不安
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相手の家柄に気になる点がある
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釣書や身上書を求めても、色々と言い訳して提出してくれない
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反社会的勢力や不良性のある人物と関わりがないか心配
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婚姻間近にも関わらず身内に紹介してくれない
3.婚前調査は「幸せになるための確認」

婚前調査は、通称「寿(ことぶき)調査」と呼ばれることがあります。粗探しのためではなく、幸せになるために念のため確認する調査として、昔から行われてきました。以前は結婚前に「釣書」「身上書」を家族同士でやり取りし、経歴や家族構成などを確認する文化がありましたが、近年はそうした慣習が薄れ、相手の背景を把握しにくくなっています。
これから結婚するお子様を持つご両親にとっては、相手がどんな人物で、家族構成がどうなっているのかは、できれば確実に押さえておきたい部分でしょう。結婚後になって、危険な思想を持つ親族がいた、反社会的勢力と関係があった、という話が出ることもゼロではありません。そういった問題を未然に防ぎ、幸せな結婚生活をする為にも結婚前調査が必要になってくるのです。
4.離婚理由1位の「金銭問題」を把握するためにも必要

離婚理由のTOP5
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金銭的理由(生活費を払わない、過度の借金)
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暴力行為
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浮気
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精神面が不安定、病気
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相手家族との関係不和
こうした問題の多くは、婚前調査で一定の範囲まで整理できる可能性があります。特に借金は隠されやすく、当人同士では見抜きにくいのが現実です。
また、浪費癖やギャンブル癖の傾向、金銭感覚についても、周辺情報から輪郭が見える場合があります。逆に、資産背景を確認して「想像より堅実だった」「安心できた」というケースもあります。結婚生活は、きれいごとだけでは回りません。お金の話を曖昧にしたまま進める方が、後々のダメージが大きくなりがちです。
5.婚前調査を検討する具体的な事例
5−1.相手や両親と面識がなく不安
お子様が結婚相手の紹介を拒んだり、相手家族から連絡がない状態が続くなら注意が必要です。問題がなければ、挨拶や最低限のやり取りがあるのが自然です。紹介を避ける背景には「親に反対される要素がある」と本人が感じている場合もありますし、相手の機嫌を損ねないために会わせない、というケースもあります。
5−2.本人だけでなく親や兄弟の風評を把握し、嫁姑問題を回避
長く住んでいる近隣住民から、本人や家族の風評を聞いておくことは重要です。問題がある家は、良くも悪くも情報が出ます。結婚は家同士のつながりでもあるため、相手親族との関係で苦しむ未来を避けたいなら、事前に把握しておく価値があります。
5−3.言動や性格に疑問が残る
挨拶ができない、言動に違和感がある。そうした直感は、案外外れません。育ちや環境が人格に影響していることは多く、本人の違和感の裏に、家族側の問題が隠れているケースもあります。
5−4.職場での立場や将来性は?結婚後も大丈夫か?
結婚後の生活を考えるなら、安定的に収入を得られるかは大きなポイントです。転職を繰り返すタイプ、仕事の話が曖昧、将来設計が見えない。こうした点に不安があるなら、現状を把握しておきたいところです。
5−5.結婚歴や離婚歴、本人を取り巻く環境
バツ1を隠して結婚しようとする人もいます。離婚自体が悪いわけではありませんが、理由が曖昧だったり、隠そうとする姿勢が強い場合は、背景にトラブルがある可能性もあります。子どもの有無を隠しているケースもあり、これは結婚後に大きな火種になります。
5−6.「お金を貸している」など詐欺的要因がないか
結婚を匂わせつつ、事業資金や家族の病気を理由にお金を求める。話が進まないのに金銭だけが動く。こうしたケースは要注意です。言っていることと実態が違う、休日の行動が不審、仕事の説明が二転三転する場合は、早い段階で整理した方が安全です。
6.婚前調査で調査可能な項目とは?

結婚調査によって判明すること
- 家族構成を全て把握し、全員の風評を確認
- 金銭的な感覚、浪費癖やギャンブル癖など経済的感覚。資産や借財など
- 他に交際している異性がいないか?異性関係に対する風評
- 現在の交友関係
- 反社会的勢力との関わりや過激な宗教、思想への関わりは無いか
- 本人や家族の評判、風評
- 過去の交際歴や離婚歴とその理由。子供の有無
- 家族、親族内にトラブルを抱えていたり素行不良な人物がいないか
- これまでの人生における評判、トラブル歴など
- 健康面、精神面における問題の有無
結婚調査で判明しないこと、調査してはいけないこと
- 被差別部落の出身者かどうかを調べるような差別目的の調査
- 犯罪歴を調べる調査
7.依頼時に用意しておくものは?
7−1.婚前調査する上で最低限必要な情報
- 結婚相手(調査対象者)の氏名(漢字フルネーム)
- 現住所
- 勤務先
- 顔写真
7−2.あれば料金を下げることが出来る情報
- 生年月日
- 家族構成
- 実家住所(本籍地)
- 職歴や転居歴
※その他、通学していた学校や社内での部署、口座がある銀行名と支店情報などもあるにこしたことはありません。
8.料金相場と期間の目安

8−1.1時間あたりや1日あたりではなく、まとめていくらか?
婚前調査は、浮気調査のように「1日いくら」「1時間いくら」というより、調査全体で一式いくら、という形が多くなります。理由は、婚前調査が尾行・張り込み中心ではなく、データ調査や聞き込みが中心になり、日数と成果が単純比例しないからです。だからこそ「1日いくら」を強調している場合は、必要な情報が取れない調査になりやすく注意が必要です。
8−2.結婚調査(婚前調査)を行う適正な探偵社の料金体系
| ① 結婚相手の簡単な風評のみ | 15万〜30万円 |
| ② ①+家族構成の把握と親族全体の風評 | 30万円〜50万円 |
| ③ ①+②+結婚相手の将来性・健康面など | 50万円〜80万円 |
| ④ ①+②+③+結婚相手としての適正チェック※ | 100万円〜 |
| 結婚相手に対する事前の情報量によって料金は変動します。例えば相手についての家族構成まで事前に判明している場合だと、金額は下がります。※結婚相手の適正チェックとは、徹底した調査(聞き込みを中心にしつつも、尾行や張り込みによる行動調査も実施)により、金銭面・健康面・将来性・異性関係・素行面などを確認して結婚相手として大丈夫かどうかまでをチェックすることになります。 | |
料金は大手だと高額になりやすく、広告宣伝費が上乗せされている面もあります。一方で、安さだけを売りにして「5万円〜」のような表示をしているところは、その金額で十分な調査は難しいのが現実です。大事なのは、料金よりも「欲しい情報が取れる設計になっているか」です。
期間は、目的をしっかり満たすなら1〜2か月が目安になります。調査は準備が勝負で、誰にどう聞くか、どの順番で当たるか、ストーリーが崩れると情報が出なくなります。聞き込みは失敗したら取り返しがつきにくいからこそ、時間をかけて丁寧に組み立てます。
9.婚前調査が得意な探偵社の探し

9−1.婚前調査は尾行や張り込みを行わない
婚前調査は、尾行や張り込みだけでは情報が揃いません。中心になるのは聞き込みで、これは難易度が高い調査です。相手を安心させる力、会話を成立させる力、裏取りの設計、そして土地勘や情報の当たり方が必要になります。だからこそ、聞き込みが強い体制がある探偵社を選ぶべきです。
9−2.聞き込みが中心になるからこそ警察OBが在籍している探偵社に依頼すべき
結婚警察OBが在籍している探偵社が向いている、と言われるのは、聞き込みの経験値と情報収集の勘が強いからです。違法な情報(犯罪歴など)を追う調査は行いませんが、素行や交友関係など、周辺情報の整理が必要な領域は強みが出やすい部分です。
10.探偵社が行う実際の婚前調査の方法

10−1.探偵が行っている聞き込み調査の種類や方法とは?
側調(そくちょう)
対象者及びその家族、親戚等には直接取材せず、かつ、対象者に発覚しないよう第三者から取材していく聞き込み方法のことです。
直調(ちょくちよう)
対象者を直接取材の対象する調査方法のことです。身分を隠したり偽った上で、対象者に直接接触して情報を入手します。
徹底した秘密厳守
調査は対象者に発覚しないことが原則なので、取材対象である第三者に対しては厳重に口止めし、直調の場合も依頼者、取材目的等を明かすことは厳禁です。情報の漏洩、悪用は探偵倫理違反です。
本調査に入る前に重要な事前調査
現地調査以前に可能な事項は全て完了しておきます。ネット情報や公募情報など、入手出来る情報は事前に全て入手した上で本調査に入ります。
依頼書(調査対象者に関する情報)の分析
釣書や身上書だけではなく、詳しい学歴、職務経歴書等の情報提供があれば、提供された情報、資料を判明事項として、調査事項をどのように詳らかするかの調査戦略を練ることになります。
年齢の見方
年齢詐称の可能性を考慮し、学校卒業年度を確認していきます。
学歴の見方
卒業生名簿で調べます。ただし、最近は個人情報保護法の関連で、卒業生名簿の閲覧が非常に制限されています。
直接学校に問い合わせをして卒業の確認をする方法もありますが、卒業生名簿と同じ障害があります。入学当時の偏差値ランクもついでに調ベておきます。
職歴の見方
以前勤務していた会社の所在地が現在の居住地と離れている場合は、居住歴、寮および宿泊施設の有無を調べます。
倒産した会社に勤務歴がある場合は倒産情報等で調ベる必要があります。
家族の見方
最近の履歴書には家族欄の記載がない形式も多いので、家族関係が不明な場合には現地調査は必ず実施します。
父母以外に、兄弟姉妹、祖父母等が同居している可能性もあります。対象者の祖父母(父方、母方)まで範囲に入れます。
居住地の見方
あらかじめ地図やその他の資料で居住地周辺の環境について調べておきます。
住宅地、商業地、工場地帯の区別程度は認譏しておきます。交通の便はよいか等を調ベ、最寄りの公共交通機関を把握しておきます。聞き込みなどで情報収集が不十分な場合には、尾行や張り込みで情報収集していきます。
空白期間の見方
新卒者調査で空白期間がある場合、一般的には浪人していたと考えられますが、就職していた場合もあります。また、在学期間が通常より長いケースでは留年とか留学による休学等が考えられますが、解明のためにはどのような調査方法があるかを考えることが大切です。
決して自分勝手な思い込みはせず、前職を退職後に次の職場に入社する期間に空白期閭がある時は、アルバイ卜等が考えらますが、履歴書に記載したくない職場で働いていた可能性も考えられる為、空白期間を明らかにする必要があります。
特技·資格
資格や特技については、取得年月日、認定、資格番号を確認します。公的な資格の場合は監督官庁または管理団体に問い合わせて、資格取得の事実確認を可能な限り行う必要があります。
資料調査
会社年鑑、地図、学校年間、卒業者名簿、人名録、紳士録、倒産情報、官報業界新聞、インターネットなどで情報収集します。
生まれ育った図書館、国会図書館、資料室なども主な資料収集先となります。
現地(自宅)調査。近所または会社等での聞き込み方法
居住地における聞き込み調査は本人の風評を調べる調査の基本です。個人のプライバシーが間題となり困難を伴いますが「人の噂には戸が立てられない」との諺がしめすように、他人の噂話は話題となっていることが多いので、上手に聞き出すようにします。
10−2.探偵が婚前調査時に特に気をつけている10のポイント
①相手に安心させる

自分の身分を設定して何故調べているのか、相手に納得させることが必要です。
②会話を成立させる
刑事の聞き込みのように、最初から自分の知りたいことだけを尋ねても、その事項が、相手にとって答え難い場合もあるので、世問話等で、相手との会話を成立させます。
いきなり聞きたい本題に入らないように心がけています。
③聞き上手になる
相手に喋らせることが重要です。そのためには、保有している情報を適切に使いこなさねばなりません。
④相手のぺースに乗った振りをする
相手の話に相槌を打ち、相手に話し易い雰囲気を作りだす。
⑤情報を持っているように振舞う
通常、人は何も知らない相手に対して警戒します。十分情報を知っていると思わせるようにすることが必要です。
⑥秘密厳守することを理解してもらう
秘密事項を話しても安心できる雰囲気を作り出す必要があります。そのためには真摯な態度で秘密厳守する旨を告げるようにします。
⑦5W1Hを考慮する
聞き込みは、他人の経験、観察を取材するものであり、尾行、張り込みのように直接体験したことではないので、常に5W 1 Hを意識して質問する必要があります。
⑧数多くの情報を集める(情報の確認)
1軒だけで取材ではなく、最低3軒から5軒程度の取材をする。情報の信憑性を確かめる、すなわち、「裏を取る」ために必要です。
⑨取材する時間に気をつける
最近では主婦が昼間働きに出ている事が多く、せっかく現地に出向いても留守ばかりといったケースが多いです。新興住宅地には特にその傾向が強いので、現地の土地柄を考えて訪れる時間帯を考慮する必要があります。
又、留守でなかったとしても、いきなりインターフォンを押して聞き込みを行うのは至難の技です。その為にも、庭先などで作業していたり、買い物に出かけそうな時間帯を選び、外にいる際に偶然を装って聞き込みを行います。
⑩居住歴に気をつける
最低5年以上の居住歴を経ないと、近所の人との関係性が薄く、何等の情報もとれないことがあります。当然、その場合は前住所地を調査する必要があります。
10−3.対象者の職場への調査の方法と手順
ほとんど無いですが、勤務先が聞き込み可能であったり訪問出来るような環境の場合には、対象者の勤務先関係者から情報収集することがあります。その際の注意点は以下の通りです。
①アポイントを取る
もし会社を訪問する場合には、担当者の名前とか交通機関も聞いておく必要があります。取材対象としては直属の上司が最適です。
②入社経緯を聞く
職安、一般公募、コネの場合は、いかなるコネかについて聞いておく必要があります。
③所属経緯を聞く
入社後、部署を転々としている場合は、優秀か無能故の左遷なので、異動の経緯を聞く必要があります。
④職務内容·役職を関く
入社条件である資格、能力と全く関係のない職務を担当している場合もあるのでその理由を聞く必要があります。
⑤勤怠状況を聞く
遅刻、欠勤の状況。有給休暇の消化状況などです。

⑥勤務態度
協調性や順応性等を中心に聞きます。
⑦退職している場合、退職理由を聞く
自己都合、家事都合で退職した等のー般的、表面的理由ではなく、退職に至った経緯を取材する。特に金銭、刑事問題等の場合は、会社の名誉が懸かっているので公表したがりません。退職金の有無や金額を聞いて、真偽に迫るようにします。
⑧現職中の場合
対象者の迷惑とならないように考慮し、不利益とならない適当な口実を設けて取材します。ただし、在職中であり、聞き込みが発覚する恐れが強いので慎重に行いましょう。
10−4.電話取材(通称:電調)の方法
現地取材を行わずに調査目的を実現できる場合は、コストを考えて、積極的に電話を利用した取材で済ませるべきです。この調査方法を「電調」と呼びます。
①電話を掛ける時問帯を考える
電話は相手がどんな状況で受けているか分かりません。従って電話を受けても支障が無い時間にかけるようにします。家庭の場合、夜間早朝が論外なのは言うまでもありません。
会社の場合、朝一番、午後一番といった時間は避け、午前1 1時前後、午後3時前後が妥当です。商店の場合、繁忙時を避ける必要があります。
②事前に取材内容を整理する
電話取材は短時間で完了させなければなりません。そのためには要領の良い取材が必要です。
11.婚前調査を依頼する上で注意すること
11−1.違法な手段による情報収集や差別につながる調査は依頼してはいけない

当然ではありますが、違法な調査方法によって情報を収集することはできません。また、差別につながるような調査も行うべきではありません。具体的には、同和問題や部落問題、国籍など、差別目的につながる内容の調査はすべてお断りすべきものです。
このような調査は探偵業法に違反するだけでなく、常識的・倫理的にも許されるものではありません。依頼を受ける探偵社側だけでなく、依頼者側も責任を問われる可能性がありますので、十分に注意する必要があります。
11−2.婚前調査では調査方法をきちんと確認して依頼する
これまで述べてきた通り、婚前調査は尾行や張り込みといった行動調査を中心に行っても、希望する情報を得ることはできません。婚前調査において重要になるのは、聞き込み調査やデータ調査を中心とした方法です。
また、依頼時点でどの程度の情報を用意できるかによって、調査の精度や範囲は大きく変わります。自分が現在持っている情報で、どこまでの調査が可能なのかについては、依頼の段階で詳しく確認しておくべきでしょう。
12.婚前調査で交際相手が詐欺師だと判明した事例
12−1.娘が結婚したいと言っている相手に不信感があり、やめさせる材料探しのために婚前調査を依頼したケース
娘が結婚したいと言っている男性について調査してほしい、という両親からの依頼でした。結婚相手として問題がないのか強い不安を感じており、できれば婚前調査によって何か事実を把握し、娘を説得する材料が欲しいという相談内容でした。
娘さんから聞いていた情報は、氏名と自宅住所のみで、職業などははっきりしない状態から調査を開始することになりました。
12−2.婚前調査により、過去に詐欺行為を行っていた事実が判明
調査の過程で、不動産の名義や金銭の流れを確認したところ、対象者が高校時代の同級生を騙し、不動産を利用した詐欺行為に関わっていたことが明らかになりました。
表向きには資産家で事業を行っていると話していましたが、実態は大きく異なっており、深刻なトラブルを抱えている人物であることが分かってきました。
12−3.婚前調査で既婚者・子持ち・多重債務者であることが判明
さらに調査を進めた結果、対象者はすでに婚姻関係にあり、子どもがいること、そして数千万円規模の負債を抱えていることが判明しました。
これ以上調査を続けても状況が好転する可能性はないと判断し、無駄な調査費用が発生しないよう、この段階で調査を終了。結果を依頼者へ報告しました。
依頼者は事実を知り、すぐに娘さんを説得し、交際関係を解消させることに成功しました。後日、対象者に多額の金銭を貸していたことも判明しましたが、最悪の事態を回避できたという点では、婚前調査を行った意味は大きかったと言えるでしょう。
まとめ
婚前調査は、相手の問題点を粗探しするためのものではありません。幸せに結婚生活を送るために、確認すべき点を事前に整理するための調査です。本人に問題がないと思っていても、親族に大きな火種があることで、結婚後に深刻なトラブルに発展するケースはあります。だからこそ、結婚前に事実関係を把握し、必要なら早い段階で判断できる状態にしておくことが大切です。
そして婚前調査は、調査対象者に気づかれないことが大前提になります。調査の多くが聞き込み中心になる以上、経験と設計力がある探偵社を選び、結果が出る形で進めることが重要です。

