これまで行った浮気調査の中で最も過酷だったこと

これまで行った浮気調査の中で最も過酷だったこと

浮気調査の基本的な流れとしては、張り込みと尾行の繰り返しになります。一連の作業の中で対象者を1日中見失うわず、何日間も自宅や愛人宅からの出入りをカメラで撮影し続けるの事は、ゲームやアニメの様にストーリーが順調に展開して解決していく訳ではありません。

浮気調査は一般に思われるより苛酷な仕事であり、暑さ・寒さ・雨等の環境により過酷さは変わります。対象者を最後まで追跡する為には、灼熱の太陽でも極寒の夜でも、調査が終了するまで調査員は張り込みを続けます。

ではどういった浮気調査が本当に過酷なのか?これまでに経験した調査事例を紹介していきます。

1.過酷だった浮気調査案件の相談内容とは

契約書

依頼者様は30代の男性で、夜行バスの運転手をされていました。結婚して10年で子供が3人いらっしゃり、妻の母親と二世帯住宅に住んでおられます。元々妻の実家だった家を改装して住んでいる事もあり、結婚当初から妻には地元の友人や知り合いとの交流はあったものの、ここ数年は明らかに浮気していると感じる怪しい行動が目立ってきているようでした。

依頼者様は仕事柄、2~3日家を開ける事が多く、普段の妻の行動をあまり把握していなかったが、子供や義母から依頼者の不在時に対象者が毎晩出かけて行き朝帰りをしている事実を聞きました。あまり気が進まなかったものの妻の携帯電話をチェックすると、頻繁に連絡している男性が浮かび上がり、詳しく調べてみると中学校の同級生だとわかった。

どうすれば良いかわからず焦ってしまい友人に頼んで妻の尾行をしてもらったが、途中で気付かれてしまい事態が余計に深刻になった所で探偵社に依頼されました。怪しんでいることが妻に知られてしまってからは携帯電話のチェックが出来なくなり、浮気相手とのやりとりはわからなくなってしまった。ただ色々な所から聞いた情報では、浮気相手の男性宅は近くにあり、職場は歓楽街の飲食店らしいとの事。義母も離婚は仕方ないと言ってくれており、有利な離婚をする為にも証拠が欲しいということでした。

2.なぜその浮気調査は過酷だったのか

浮気調査での失敗で代表にあげられるのは発覚(対象者に調査がバレること)と失尾(対象者を見失うこと)です。

今回の調査では依頼者様が友人と尾行したことが一度発覚しているという点があり、安易な調査方針を取ると一度ついた警戒心と繋がってしまう可能性が考えられました。こういった条件での調査は、対象者の警戒度合いで調査方法が大きく変わってきます。

プロである調査員でも、何度も同じ対象者を尾行すると顔を覚えられたり、張り込み場所から違和感をあたえてしまったりする事があり、警戒心を持たせた点を分析し調査方法を変えています。

案件の情報を整理し調査方針を立てる

案件の情報を整理していくと、対象者が行動するのは夜から明け方までで、浮気相手の人物像は中学校の時の同級生で飲食店勤務、自宅は近くにあるというアバウトな情報でしたので、夜に対象者が自宅より出てきたところを尾行する事になりました。

実際調査を始めてみると、対象者の警戒心は非常に強く徒歩での移動でしたが、途中から路地から路地に抜けたり、同じルートを繰り返して回るなど誰かが尾行しているか確認する行動をみせました。調査員も姿を隠したり、向かった方向に先回りをして対応しましたが、とある路地から商店街につきあたるT字路で立ち止まり周囲を監視している対象者を確認し、距離をとらざるえなくなり尾行を断念しました。

初回の調査で簡単に浮気の現場を抑える事は出来ませんでしたが、対象者を最終確認した場所付近にはマンションが何軒かあり、浮気相手の自宅はその内どれかのマンションであると予想されました。

通常の浮気調査ではあまり良い結果とは言えませんが、一度発覚してしまっている案件ではある程度の情報や行動パターンをつかむまでは調査の過程で攻める所と引く所の判断が難しく、調査を続けさえできれば結果として認められます事もあります。対象者の警戒度合いの識別や浮気現場の状況も頭に入れ、調査員の配置や役割を決めた所で再チャレンジになります。

対象者が通行するルート上に調査員を配置してリレー中継

自宅と予想される浮気現場までは徒歩7~8分で、立地はシャッターの閉まった店舗の多い商店街から入れる路地の中にある人通りの無い環境に浮気相手のマンションだとほぼ確定していました。

そのマンションは車を置いての張り込みが不可能だったので、予想される通行ルート上に調査員が隠れ対象者の移動状況をリレーして伝える作戦をたて調査に入りました。対象者の行動は前回とは異なり自転車の移動で、予定していた浮気現場を越えていき居酒屋に入っていきました。本来なら店内に入り同席しているメンバーを確認する所ですが、対象者の警戒があったので余計なことはせず、追跡に重点をおき予想されるマンションを中心に調査員を配置します。

酔った対象者というのは尾行の難易度が下がりますが、警戒心の強い今回の対象者も例外ではありません。夜中2時過ぎに対象者を含む男女数名が居酒屋より出てきました。浮気相手がグループに含まれている可能性が高く調査の正否の分かれ目にもなるので、男性2名の行動はしっかり抑えておきます。

やがて、対象者の自転車に男性がまたがり対象者と二人乗りで発進しました。人通りの無い商店街を通り予想していたマンションにある路地に面した駐輪場に駐輪した対象者と浮気相手は、予測して張り込んでいたマンションに入りました。

証拠となる、浮気現場であるマンションから出てくるところを確実に撮影

ほとんどの場合、マンションの入るシーンと出るシーンはセットですが、出るシーンは特に重要です。調査員もすぐさま不貞の証拠を撮る配置や時間帯を考えますが、かなり難易度の高い現場だと気づきました。まず撮影する場所ですが、出入り口は2ヶ所で路地に沿った面にある駐輪場からの出入りに使うドアと商店街に面した自動ドアです。当日の大雨でカメラを使用出来る場所も限定されて居ました。マンション建物内での撮影も構造上逃げ場の無いつくりで長時間ひそめる物では有りませんでした。対象者がマンションからでる時間帯も判断が難しく帰宅時間の幅が広すぎました。とにかく2時過まで飲酒していたので、勝負時間で商店街の開店状況と天候をみて撮影場所を決める事にしました。

結果的に対象者は3時間後という予想していなかった時間で出てきましたが、調査員の姿が見えている間は隠れているような状態で満足な調査結果がついてこない一進一退の調査が続きました。

3.過酷だった浮気調査は最終的に証拠は撮れたのか?

発見

厳しい調査の連続でしたが、浮気相手の家から出る映像を2度撮る事に成功しました。本当であればもっと回数が欲しいところでしたが、発覚してしまう前に終了するという判断をしました。

というのも証拠映像の撮影について、駐輪場に自転車を用意して鞄や傘等でカメラを隠したり、ちょうど良い紙袋を被せたりして撮影するなど、いつバレてもおかしくないようなギリギリの方法でしか出来なかったからです。

自然に置いてあるように自転車の位置や紙袋の違和感を消す細工にも充分気を使いました。撮れた映像は、対象者が周囲を警戒している姿等、想像以上によい結果が撮れ調査員一同安堵しました。

4.過酷だった浮気調査を経験して探偵としてどのような成長があったか

浮気調査の基本として調査員が体を張り不貞行為の証拠を撮る、これ以上の答えは浮気調査には無いという考え方が強くあり、そういった姿勢で調査方法を選んでいたと思います。画期的な調査方法が閃いた訳ではありませんが、今までの基準は持ちつつ新たな視点での調査方法に気づいたと感じました。

最新の技術やシステムに目を向ける事もそうですが、現実に調査で効果のある事を考えるきっかけになりました。例えば調査車両をこう作れたら等、将来のビジョンに繋がる経験だったと思います。

まとめ

調査において、建物に入った対象者がなかなか出てこず見落としたのでは?と疑心暗鬼になったり、張り込み中に近隣住民に声をかけられ居場所が無くなる等の精神的な苦痛も現場ではよく有ります。対象者の行動によっては何日も家に帰れないような事もありますが、不貞の証拠が撮れた瞬間で全て忘れてしまいます。

どんな過酷な調査依頼をいただいても、案件が解決すると依頼者様と一緒に戦った充実感があり次へ進むエネルギー源になります。

これまで行った浮気調査の中で最も過酷だったこと